オープンイヤーヘッドホンのすすめ ~音質だけに留まらないイヤホンの世界(Shokz OpenFit2)~

商品レビュー

世界が変わった音の体験──OpenFit 2との出会い

もともと、移動中に深夜ラジオを聴くのが日課だった。 オールナイトニッポン、TBSのJUNK……あの静かな声に包まれながら、通勤や散歩をこなすのは、自分にとって心のコンディショニングだったと思う。

けれど、いつも少し煩わしさを感じていた。 電車のアナウンスが聞き取れず乗り過ごしかけたり、コンビニのレジでイヤホンを外す面倒くささ。密閉型のイヤホンだと周囲の音は一切入ってこないから、どこか社会と切り離されているような感覚もあった。さらに、完全に遮音された世界に身を置くことで、自分だけが「違う空間」に取り残されているような疎外感を覚えることもあった。

以前、shokzの骨伝導イヤホンを試したこともある。でも、両耳がつながっている構造がどうにも窮屈で、自分には合わなかった。見た目も少し無骨で、着けていることが目立つのも気になっていた。だから正直、「オープンイヤー」っていう選択肢自体にそこまで期待していなかった。

それが、ふとしたネット検索で見つけた「OpenFit 2」。 レビューを読み込んでいくと、片耳独立型で装着感が軽く、しかも音質もかなり良いらしい。見た目もスマートで、外出先でも違和感がない。これまで感じていた不快感のすべてに応えてくれる気がして、少し高価だったけれど思い切って購入を決めた。

期待を裏切る「完成度」だった

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最初の印象は、「え、音、良いじゃん」だった。

正直、オープンイヤー型って“会話+ラジオ”が限界で、音楽を楽しむのは諦める前提だと思っていた。 だけどOpenFit 2は違った。 たしかに密閉型のような「音に包まれる感じ」は少ないけれど、決して軽くない。むしろ耳のそばに自然に鳴る音が、ほどよい距離感で寄り添ってくる。 オーディオテクニカのクローズ型イヤホンを長年愛用してきた自分でも、「これは音楽用として完成している」と素直に感じた。

さらに驚いたのは、ジャンルによって聴き心地が変わる点だった。ポッドキャストやラジオは非常にクリアに聞こえるし、クラシックやジャズのような空間表現のある音楽も、ほどよく響く。もちろん低音はそこまで強くないが、逆に“耳に優しい音”として日常に溶け込んでくれる。

生活が、圧倒的に快適になった

買ってすぐに、日常が変わった。

外出中、レジでイヤホンを外すことなく店員さんと会話できるし、職場で装着していても、周囲の声に反応できる。「ながら聴き」のために生まれたような快適さがそこにある。

また、家の中でも役立つシーンは多い。料理中にポッドキャストを流しながら、インターホンの音も聞き逃さない。洗濯物を干しながら、子どもや家族の声にも気づける。音楽や音声が生活のBGMになる感覚で、「音を聴いているのに、現実世界とちゃんとつながっている」感覚がとても心地よい。

耳を密閉しないというのは、衛生面でも精神面でも意外な快適さをもたらしてくれる。特に夏場、長時間の装着で蒸れたり、外耳道が痛くなったりする心配がないのは大きなメリットだ。

心をほどく「耳の自由」──音の開放感とストレスの関係

人間の脳は、「安全な環境」にいると判断したときに初めてリラックスできるようにできている。 だから耳を密閉するようなイヤホンを長時間つけていると、無意識のうちに周囲の状況に注意を払い続け、ストレスホルモン(コルチゾール)が増加しやすくなるという研究もある。

一方で、「外音を遮断しない」=「周囲とつながっている」という安心感は、副交感神経を優位にしやすい。 これは心理学や神経科学でも裏付けがあり、たとえば「自然音」や「環境音」を流すことでストレスが軽減されることは、数多くの実験で明らかにされている。

また、聴覚は五感の中でも最も“警戒”に関わる感覚と言われている。聴覚を完全に遮断すると、脳は無意識に「何か異常が起きているのでは」と警戒モードに入りやすくなる。 オープンイヤー型は、まさに「音を足しながら、外界との接点を残しておける」ツールであり、この聴覚の自然な働きと調和するデバイスだ。

自分自身、軽い閉所恐怖症もあって、耳の穴が塞がることが地味にストレスだった。 OpenFit 2の“耳の近くで鳴ってくれる音”は、その点でも非常にありがたい。まるで、そっと肩に手を置かれているような、絶妙な距離感の安心感がある。

すべてが完璧ではないけれど

もちろん、万能ではない。 たとえば工事現場や電車の走行音が近い場所では、ボリュームを上げても聞こえにくくなる。 ただ、それはどんなイヤホンでも同じこと。ノイズキャンセリング機能に頼って静寂を作り出す方法もあるが、その代わりに「周囲から遮断された自分」に違和感を覚える人も多いはずだ。

音漏れもほぼ気にならないが、静かな図書館や密室での使用時は一応配慮が必要かもしれない。とはいえ、公共の場で装着しっぱなしでも違和感がなく、長時間装着しても耳が疲れないという意味では、最も“共生的”なイヤホンなのではないかと思う。

自分の時間も、人とのつながりも大事にしたいあなたへ

「ながら聴き」がここまで快適になったのは、正直予想外だった。 もう密閉型には戻れない──そう思わせてくれるほど、生活が変わった。

音楽も、ラジオも、ポッドキャストも。 全部、「聞きたいものだけを、聞きたい形で楽しむ」そんな自由が、今の自分には心地いい。

今後、イヤホン選びに悩んでいる人には、「オープンイヤー」という選択肢もぜひ知ってもらいたい。 特に、音楽を日常に取り入れながらも社会との接点を断ちたくない人、安全性を重視する人、イヤホンによる圧迫感に悩んでいた人には強くおすすめしたい。

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